Case

導入事例

3,000名の人材データを一元化。 三十三銀行が挑む、データから導く最適な人材配置の実現

株式会社三十三銀行 常務執行役員 人事部長

林 章夫 様

株式会社三十三銀行 人事部 人事課長 兼 人材開発課長

古川 晴久 様

株式会社三十三銀行 人事部 企画役

橋本 雄太 様

  • 金融
  • 1001名~
  • ペーパーレス化を進めたい
  • 人材データを一元管理したい
  • スキル管理を行いたい
  • 人材データの分析・活用を行いたい
  • 組織の課題把握・分析がしたい
  • タレントマネジメント
  • 人事評価
  • 組織診断サーベイ
  • 労務管理

HRBrain導入開始:2024年10月01日

3,000名の人材データを一元化。 三十三銀行が挑む、データから導く最適な人材配置の実現

  • 課題背景
    • 合併により行員数が3,000名を超え、人事部内における全行員の情報の共有、管理が困難となっていた。
    • 従来のエンゲージメント調査は数値が出るだけで、具体的な改善策の立案にまで繋がっていなかった。
    • 合併以来1on1ミーティングを推奨して実施していたものの、実施状況や対話内容が行内で上手く共有、活用できていなかった。
  • 打ち手
    • HRBrainを導入し、点在していた人材データやキャリア意向等をクラウド上で一元化した。
    • 期待と実感の二軸で分析可能なEXサーベイを導入し、一部部署でのテスト運用を経て全社展開を実施した。
    • 1on1ミーティングの面談記録も評価機能で集約。事前に被面談者が相談内容をリクエストできる設定で、面談の質向上を図る。キャリア意向のデータ蓄積を同時に実現。
  • 効果
    • 情報を一元化したことで、行員一人ひとりの人材データに基づいた人事配置の検討が行いやすくなった。
    • 全社サーベイでは高い回答率を得られ、HRBrainによる専門的な分析支援により改善施策の策定に向けた土台が整った。
    • 1on1で話された行員のキャリア意向を反映しやすい環境が整い、部門運営がスムーズにできるようになった。

「3,000名の顔とスキルを把握したい」。組織拡大で直面した、困難への対応。

Q. まずは、三十三銀行様の事業内容と、現在の状況についてお聞かせください。

林様:
当行は、三重銀行と第三銀行という二つの地方銀行が2021年5月に合併して誕生しました。現在は「地域信頼度ナンバー1金融グループ」というビジョンのもと、普通銀行・地方銀行としてこのエリアに深く根ざし、地域のお客様のお役に立つために金融サービスを提供しています。

私たち人事部としてのミッションは、合併という大きな転換点を経て、いかにして「人的資本経営」を推進していくかという点にあります。中期経営計画においても『人的資本経営の推進』を重要な柱として掲げており、二つの組織が一つになったことで、単なる制度の統合だけでなく、行員一人ひとりの力を最大限に引き出し、新しい銀行としての活力を生み出すことが急務となっていました。

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Q. HRBrainを導入される前は、具体的にどのような課題を抱えていたのでしょうか?

古川様:
最も切実だった課題は、人事データや人材データが散在しており、一元管理が全くできていなかったことです。データとして管理されているものもあれば、いまだに紙で保管されているもの、Excelで個別に管理されているものなどが人事部内に混在していました。

合併前はそれぞれの銀行の規模が今ほど大きくなかったこともあり、人事部員が「あの人はこういうスキルを持っていて、こういうキャリアを望んでいる」といった情報を、ある程度記憶や手元の資料で把握できていたんです。ただ、合併によって行員数が3,000名を超えると、そうした属人的な管理が困難となってきました。

何か新しい施策を検討したり、適所適材の人材配置を考えたりしようとしても、まずは散在したデータを統合する作業から始める必要がありました。この集約の効率が非常に悪く、本来時間をかけるべき戦略立案にリソースを割けないというもどかしさがありました。

Q. 現場の状況を把握するという面ではいかがでしたか?

橋本様:
行員の意向調査やアンケート調査を実施してはいたのですが、それをリアルタイムに収集するシステムがなかったため、スピード感に欠けていました。何とか収集できたとしても、その結果をしかるべき立場の人に還元したり、本人にフィードバックしたりする仕組みも整っていなかったんです。

また、当行では合併以来「組織の融和」を図る意味でも、1on1面談を継続して推奨してきました。ただ、実際には現場でどんな内容が話されているのか、そもそもしっかり実施されているのかも人事部からは見えず、ブラックボックス化してしまっていました。
「コミュニケーションを大切にしよう」とは言いながらも、その実態を評価や配置に正しくつなげることができていなかったのです。

Q. それらの課題に対し、システム導入以外で取り組まれていたことはありましたか?

古川様:
既存の人事システム内でペーパーレス化を試みるなど、できる限りの工夫はしました。とはいえ、私たちが利用していたのは自社運用の人事基幹システムで、自由度が非常に低かったんです。「こうしたい」と思っても、自在にカスタマイズすることができず、改修を依頼するにも多額の費用と時間がかかる環境でした。

時代の変化に合わせて柔軟に人事戦略をアップデートしていかなければならない中で、システムの制約が足枷になっていると感じていました。そこで、より柔軟性が高く、クラウド型で提供されるシステムへの移行を本格的に検討し始めたんです。

人材データとキャリア意向を一元管理。多角的な視点で「本人の意向」を汲み取る配置検討

Q. 数あるサービスの中から、最終的にHRBrainを選ばれた決め手について教えてください。

橋本様:
大きく二つの理由があります。

まず一つ目は、担当の方々の「熱意」ですね。当行のために何ができるかを非常に親身になって考え、相談に乗ってくれました。私たちがいろいろと検討していた中で、一番熱意を持って接してくれたという実感があります。

二つ目は、機能ごとの「バラ売り」に対応していただけた点です。検討していた当時、他社様からは全機能が含まれたフルパッケージでの提案が多かったのですが、私たちの戦略は「一気に全領域を浸透させる」ことではなく、まずは社員名簿や組織図といった基本的な部分から着実に定着させていく「スモールスタート」でした。

初期段階ではまだ使わない機能までパッケージに含まれ、費用がかさんでしまう他社サービスに比べ、私たちのニーズに柔軟にフィットし、費用面でも納得感があったのがHRBrainでした。

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Q. HRBrain導入後の取り組みや具体的な変化を教えてください。

古川様:
冒頭に課題としてお話した人材データの散在については、社員名簿にほとんどの情報を集約できました。人材配置を決める際、各部員が一元化したデータを用い一人ひとりの背景を共有しながら議論できるようになったのは、非常に大きな変化です。

評価機能については、まず1on1の面談記録として活用を開始しました。合併以来続けてきた1on1ですが、HRBrainを導入したことで、現場でどのような会話がなされているのかを人事がリアルタイムで把握できるようになりました。

また、上司と面談で話したい内容を被面談者が事前にリクエストできるように設定をしているのですが、これが行員に非常に好評でした。事前に話したい内容を伝えておける仕組みのおかげでスムーズに上司と面談ができると、特に若い世代の行員から非常に前向きな反響が届いています。上司側も事前に部下の意向を汲み取ったうえで面談に臨めるため、限られた時間の中で深いコミュニケーションが可能になりました。この積み重ねが、相互の納得感の向上に大きく寄与しています。

Q. 直近導入いただいた労務管理機能についてはいかがでしょうか?

橋本様:
労務管理機能を活用して2025年の年末調整を行い、ペーパーレス化を実現できました。システムでの申請は利便性が高く、行員からも大変好評を得ています。日頃からHRBrainの担当者には伴走いただいておりますが、今回の年末調整においても非常に手厚くサポートいただき感謝しています。

また、これは副次的な効果ですが、労務管理もHRBrainに集約することで、当行内でのシステム浸透が急速に進みました。年末調整の申告は全行員が必ず行うため、必然的にシステムへログインするきっかけが生まれました。

導入当初は、やはり「ログインをいかに習慣化するか」が大きな課題だったので、労務管理を集約することでその課題を解決できたのは、まさに「思わぬ収穫」でしたね。

Q. 労務機能がHRBrainシステム全体の浸透に寄与したというのは意外な効果でしたね。

橋本様:
そうですね。年末調整のためにログインしたついでに、社員名簿を見たり、1on1のメモ機能に気づいたりすることで、システムへの愛着や認知が一気に広がっていきました。

また、当行では賞与の評価結果も、これまでの紙での手渡しからHRBrainによるペーパーレス配信に切り替えました。自分の賞与情報は誰もが気になるものですから、間違いなくログインしてくれます。こうした「全行員が必ず見る情報」をシステム上に置くことで、導入から1年足らずでシステム利用を日常化させることができました。

Q.EXサーベイの実施状況についてもお聞かせいただけますか?

橋本様:
以前からエンゲージメントスコアを測る取り組みはしていましたが、従来のツールでは単に数値が出るだけで、その結果を受けて「次に何をすべきか」まで繋がらない状態でした。

HRBrainのEXサーベイは「行員が何を期待し、それに対する実感値はどうか」というニ軸で分析ができます。これなら、課題の背景を特定し、根拠を持った改善策が打てるだろうと感じました。

まずはいきなり全社展開するのではなく数部署だけでサーベイを実施し、うまく運用ができるかを試しました。運用方法についてHRBrainの担当者に相談したところ、システムの設定だけでなく当行の状況に合わせた運用スキームまで提案してくれました。おかげでスムーズに全社でサーベイを実施することができました。

全社で実施したサーベイは高い回答率を得られており、現在はHRBrainの担当者に結果の詳細な分析を進めていただいている最中です。単に数字をまとめるだけでなく、当行の内部情報や背景までしっかり読み込んだ上で、私たちにフィットした施策を親身になって考えてくれています。当初期待していた「手厚いサポート」という面では、期待を大幅に上回る満足度です。

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Q. 蓄積された人材データが、人材配置などの実務に活かされている例はありますか?

古川様:
はい、ここは最も強調したい成果の一つです。

社員名簿には人材データ、1on1を通じて本人から直接あがってきたキャリアの希望も集約しています。これらをセットで確認しながら、最適な人材配置を検討できるようになったことが非常に大きいですね。

これまではバラバラに管理されていた情報が、システム上で紐付いたことで、人事で配置を決める際にも「本人の意向」という重要な要素を、より多角的な視点から加味できるようになりました。実際に、1on1で本人が話していたキャリア志向が、希望通りの配置につながったという事例も少しずつ現れ始めています。

断片的な情報ではなく、蓄積された「現場のリアルな声」を共通言語として議論できるようになったことは、大きな前進だと考えています。

Q. 経営層の皆様は、この変化をどのように捉えていらっしゃいますか?

林様:
人的資本経営に対するトップの関心は非常に高いです。当初タレントマネジメントシステムは、導入さえすれば自動的に答えが出てくることを期待されていた部分もありました。しかし、このシステムはあくまで「データを蓄積し、多角的に分析するための土台」です。

そのため、私たちは実際のデモ画面を操作しながら、どのデータからどう分析をしているのかを経営層へ伝え、コミュニケーションを重ねてきました。今では経営層もデータの内容そのものに深く関心を持っており、人事とともにデータ活用の未来を議論する関係性が築けています。

AI活用とスキルの可視化で目指す「理想のポートフォリオ」

Q. 今後、HRBrainをどのように使いこなしていきたいとお考えですか?

古川様:
今後は、HRBrainの各機能を個別に使うのではなく、集まった情報を一元管理して「掛け合わせる」ことで、タレントマネジメントをより深化させていきたいと考えています。社員名簿のデータベースと1on1の記録を組み合わせて人材配置を決定する運用は、今後も継続・強化していきます。

また、蓄積されたデータをAIに分析させ、「ハイパフォーマー群」や「配置候補者」等を抽出し、「次期リーダー候補は誰か」「どのような配置をすれば、この行員はもっと伸びるのか」といった、データに基づいた客観的な示唆を得たいと考えています。

林様:
来年度に向けた最大の課題が「人的資本の可視化と人材ポートフォリオの構築」です。現在、人事評価機能を活用して、当行独自の「業務スキル調査」の実施を計画しています。融資の習熟度や渉外の営業スキルなど、現場のマンパワーを詳細なデータとして一元管理したいと考えています。

現状のリソースを正確に把握することで、3年後・5年後のあるべき姿に対して必要なリソースとの「ギャップ」を可視化できるようになります。弱い部分には的確な人材育成の手立てを講じ、戦略的に人材を動かす。この一連の流れを定着させ、人的資本経営を加速させる土台を作り上げていきたいと考えています。

Q. 最後に、同じように人事DXや人的資本経営にお悩みの企業様へ、メッセージをお願いします。

古川様:
私たちが実感しているのは「危機感を持っている会社は、とにかく早く始めたほうがいい」ということです。システムを入れるかどうか悩んでいる時間は、すごくもったいない。データは蓄積されて初めて財産になるものですから。

橋本様:
HRBrainのように、まずは必要な機能から「スモールスタート」ができ、かつ専任の担当者が手厚くサポートしてくれるシステムであれば、導入への不安を抱えている企業様でも、思い切って飛び込むことができるのではないでしょうか。

林様:
現場の行員が「自分のキャリアのためにこのシステムがあるんだ」と体感できるようになるまで、私たち人事部も粘り強くこれからもこのプロジェクトを推進していきたいと考えています。

システムは単なる効率化の道具ではなく、人と人とが向き合い、その想いを組織の力に変えるためのインフラです。私たちと同じようなお悩みを持っている企業様に、今回の事例が参考になりましたら幸いです。

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※掲載内容は、取材当時の2026年1月時点のものです。

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※2026年1月時点